家庭の医学なび#7 間違った靴の常識

今までの常識となっていた「かかと着地」こそが腰痛や膝の痛みなどの身体の不調の原因になっています。

本来の人間本来の歩行の仕方は足の専門医や有名な靴メーカーでも理解できている方は極わずかです。

膝痛、腰痛、アキレス腱を切る、足底腱膜炎、踵痛などの原因にもなっています。

人間本来の歩き方

✖かかと着地

○足裏全体着地(ミッドフット)

○つま先着地(フォアフット)

裸足の機能を損なわない履物

草履、わらじ、足袋、下駄、フラットなビーチサンダルなど

誤った靴の理論

1 つま先部分が反り上がっている

2 土踏まずを埋める

3 クッション性が高い

4 足と一体化させる

一般的には転倒予防のためにつま先が反りかえっていますが、転倒による骨折は年々増えています。

要支援、要介護になる12%が骨折による転倒によるもので、高齢者に限らず子供の骨折も増えています。

かかとは丸く1点に重心がかかるとかかと着地は不安定で足首を捻挫しやすい状況にさせる。

そしてつま先が浮いているために足の指で地面を捉えることが出来ないためにつま先側も不安定な状態になる。

立っている状態でも足の指に体重がかからないために浮き指や巻爪に必然的になっていく。

足底の腱膜や靭帯も緩んでしまい足の指をしっかりと動かすことが出来ません。

足底腱膜がしっかりと張ることによって足裏の土踏まずのアーチ構造が機能します。

それによって足の指をしなやかに動かせるようになります。

足裏のアーチ機能が働かないと非常に危険です。

子どもたちの実に8~9割が浮き指の状態になっており、その背景にはつま先が反り返っている靴に問題があります。

靴そのものが地面から浮いてしまっているために子どもたちの足が育たずに浮き指になるのは必然です。

靴の中のインソールも間違ったものが流通しており、逆にアーチ構造の機能を残ってしまうものが大半を占めています。

アーチ構造の主な役割

1 姿勢の安定(鉛直方向からの力が加わることによって圧縮力が生まれアーチの強度が増す)

体幹がぶれないように安定させるための軸の土台となる。

アーチ機能がしっかりと機能していれば意識せずとも綺麗な鉛直姿勢を保てる。

筋肉をあまり使わなくて保持できるようになるために疲れにくくなる。

2 クッション効果

衝撃吸収機能

着地時のダメージを軽減させるもの

3 バネ効果

身体を推進させるための機能

4 血液循環の促進

ふくらはぎを活性化させ、筋ポンプ運動が効率よく行えるために抹消に溜まった血液を心臓の方へ送り返す。

なのでアーチ機能が損なわれることによって起こる悪影響は姿勢が不安定になり、衝撃吸収率が低下することによる身体への負担が増大、推進力が低下することによって歩行時に中々前に進むことが出来ず、ふくらはぎが不活性なので効率よく筋ポンプ運動が出来ないために血行不良が起きやすい。

アーチ機能が働く原理を間違って捉えがちであり、その肝となる部分が足底腱膜で適度に張っている状態でないといけません。

緩ますことによってアーチ機能が失われてしまいます。

なので低反発のインソールは一見衝撃を吸収してくれそうですが、アーチ機能を損なわせ姿勢は不安定になり、衝撃吸収率を悪くさせてしまいます。

詳しい内容は家庭の医学なび#7を御覧ください。

今回参照にした書籍。

つま先着地で体がよみがえる! ──「歩くだけ」で健康になる

参照 神戸敦先生の正しいシューズの選び方 靴の新しい教科書①【理論編】